故人の遺品が大量にあり、処分に困っていませんか?遺品回収を利用するにしても、サービス内容や費用は業者によって異なるため、迷っている方も多いでしょう。今回は遺品回収と遺品整理の違いをはじめ、業者に依頼する際の相場、注意点について解説します。業者選びのポイントも紹介するため、参考にしてみてください。
遺品回収と遺品整理の違いは?
遺品回収と遺品整理の違いは、大切な遺品を残せるかどうかという点のみです。遺品回収は不用品回収とも言われており、遺品の仕分けを行わず廃棄物としてまとめて回収し、運搬・処分を行うサービスとなります。故人が生前使用していた家電や家具、衣類、雑貨、本などを一括で処分したい方に、遺品回収は最適です。
遺品整理は、必要な物と捨てる物を仕分けし、不要な物のみ処分する作業となります。遺品の中には現金や通帳、印鑑、権利書といった重要書類が含まれている場合が多いです。また、故人が生前に趣味で集めていた宝石や古美術など、貴重品が残されているケースも少なくないでしょう。
貴重品類は遺産相続の対象となるため、処分せずに残しておく必要があります。親や親族が亡くなった際、遺産が残されているケースが多いため、遺品整理を行うのが一般的です。遺品が大量にある場合は、遺品整理専門業者に依頼すると、短期間で仕分けから処分までをスムーズに行えます。
遺品回収を不用品回収業者に依頼する際の相場は?
遺品回収を行いたい場合は、不用品回収業者に依頼します。不用品回収と遺品回収は、多くの場合とくに区別されていません。不用品回収の料金は、荷物量によって異なります。
不用品回収業者の料金相場は以下の通りです。
軽トラック1台:10,000円~30,000円/作業員1名
1トントラック:25,000円~40,000円/作業員1名
2トントラック:40,000円~70,000円/作業員2名
4トントラック:80,000円以上/作業員2名
遺品に家具や家電が多い場合は軽トラックに収まりきらないため、2トントラックを利用する可能性が高くなります。積み放題と表記されていても、荷重量により料金相場が変動することを認識しておきましょう。
遺品回収を業者に依頼する際の注意点は?
遺品回収を業者に依頼する場合、遺品整理とは違って注意すべき点があります。ここでは、遺品回収業者を利用する際の3つの注意点について解説します。
自分で仕分けする
遺品回収業者へ依頼する前に遺品の仕分けが必要です。遺品整理と違い、遺品回収は仕分け作業が行われずにすべて処分されます。そのため、故人との思い出の品や重要書類など大切な遺品は、事前に自分で仕分けしておきましょう。
仕分け後、家に不要な物のみ残った際、遺品回収業者に依頼することを推奨します。何もせず遺品回収業者にすべて任せてしまうと、故人の遺品はまとめて処分されます。形見分けや相続ができなくなり、親族間のトラブルが発生するため注意が必要です。
遺品の量が多くて自分で仕分けするのが困難な場合は、遺品整理業者に依頼するとよいでしょう。
高価な物も処分される
遺品の中に高価な物が含まれていたとしても、遺品回収ではすべて処分されてしまいます。
見た目は価値がなさそうに感じたとしても、専門家に見てもらうと高額な値がつく場合もあります。遺品の中で高額買取の対象となりやすい物は以下の通りです。
時計、カメラ、バッグ(ブランド品)
アクセサリー(貴金属、宝石類など)
家具(アンティーク、仏具、仏壇など)
家電(テレビ、冷蔵庫、洗濯機など)
着物(本場大島紬、江戸小紋、京友禅・加賀友禅など)
人形(日本人形、アンティークドール、フランス人形など)
美術品(骨董、絵画、掛け軸など)
ゴルフ用品、釣り具(状態が良好なもの)
お酒(醸造が終了しているもの)
また、切手やCD、レコード、昔の漫画なども高額で買い取ってもらえる可能性があります。意外なケースとして金歯も高額買取が可能です。限定品や記念品、製造終了となったアイテムはコレクターがいる可能性が高いため、高額での買取が見込まれるでしょう。そのため、上記のような遺品がある場合は、事前に仕分けし残しておくのが得策です。
掃除はサービスに含まれない
基本的に遺品回収には、故人宅の掃除サービスが含まれていません。故人の家がゴミ屋敷と化していた場合は、遺品回収後に特殊清掃が必要となります。そのため、特殊清掃を行っている業者を探す必要があるものの、遺品回収で掃除のサービスを行っている業者はほぼないのが現状です。
しかし、遺品整理であれば、ほとんどの業者は特殊清掃サービスも兼業しています。故人宅の遺品の仕分けから片付け、清掃までをお願いしたい場合は、遺品整理業者を利用するのが最適です。
遺品回収の業者を選ぶ際のポイントは?
遺品回収業者の中には悪徳業者も存在します。悪質な業者に騙されないためにも、依頼前に選び方のポイントを押さえておくことが重要です。ここでは、遺品回収業者を選ぶ際に注目すべきポイントを解説します。
「一般廃棄物処理業」や「古物商」などの許可を持っている
遺品回収業者が「一般廃棄物処理業」の認可を受けているか、または「古物商」の資格を取得しているかは、確認すべき重要ポイントです。一般家庭ゴミの回収は、通常市町村で「一般廃棄物処理業許可」を受ける必要があります。
古物商は、暴力団関係者や住所不定の方はもちろん、犯罪歴がある場合も取得できません。
スピーカーを大音量にして町内を巡回していたり、チラシが配布されたりしているのを目にした方も少なくないでしょう。
これらの業者は、無許可で回収を行っている場合が多いため注意が必要です。もちろん、すべての業者が許可されていない訳ではありません。しかし、業者を選ぶ際は「一般廃棄物処理業」の認可を受けているか必ず確認し、依頼するようにしましょう。
料金設定を明確に提示している
料金設定が明確化されているか、価格とサービス内容が見合っているかなど、しっかり確認することが大切です。ホームページ上で料金設定を明確に提示していない場合、悪徳業者である可能性が高くなります。
安い料金で提示されていたにも関わらず、さまざまな理由をつけてきて「最終的に多額の請求をされた」といったケースも少なくありません。また、料金設定が複雑だったり見積もり内容が曖昧だったりすると、後々オプション料金が追加され表記以上の価格が請求されたりもします。
オプションメニューは業者によって異なるため、サービス内容は重要なチェックポイントです。「料金が安いから」という理由だけで選ばず、しっかりと見積もりを取るようにしましょう。
遺品整理を業者に依頼する際の相場は?
遺品整理業者の相場は、部屋の間取り作業人数、作業時間、荷物量、オプションによって費用が異なります。家の状態や業者によっても大きく変わるため、事前の見積もり依頼は必須です。遺品整理業者の料金目安は以下の通りになります。
1R・1K:30,000円〜70,000円
1DK:50,000円〜120,000円
1LDK:70,000円〜150,000円
2DK:90,000円〜250,000円
2LDK:120,000円〜300,000円
3DK:150,000円〜400,000円
3LDK:170,000円〜500,000円
4LDK以上:220,000円〜600,000円
処分する遺品の量が多いほど作業人数や時間が必要となり、かかる費用も高額になりがちです。そのため、ある程度は自分で整理して掃除をしておくと、費用を抑えられる可能性が高いでしょう。
遺品整理の業者を選ぶ際のポイントは?
ここまで読んで、遺品整理業者への依頼を検討し始めた方もいるのではないでしょうか。ここでは、遺品整理業者の選び方のポイントについて解説します。
複数の業者から見積もりを取る
遺品整理を依頼する場合、複数の業者に見積もりを依頼することが大切です。遺品整理は業者によって費用が異なるため、複数社から見積もりを取れば比較検討できます。特殊清掃が必要な場合は、サービスが提供されているか必ず確認し、業者に伝えて見積もりを取りましょう。
また、複数社からの見積もりがあると費用が交渉しやすくなるため、安く依頼できる可能性も高くなります。基本的に無料で依頼できるため、最低でも2~3社から見積もりを出してもらいましょう。
遺品整理士が在籍している
遺品整理業者を選ぶ際、まずは遺品整理士が在籍しているかどうかを確認します。遺品整理士とは、遺品を取り扱うプロの専門家です。遺品整理業者の中には資格を持っていない業者も少なくありません。遺品整理士の有無を確認することも、業者選びに欠かせない重要なポイントです。
遺品整理士は、一般社団法人の「遺品整理士認定協会」による講座を受け、遺品の基礎知識や心得、整理方法について学び、試験に合格し取得できる資格となります。故人や遺族の思いを大切にし丁寧に扱ってくれるため、遺品整理士が在籍していれば安心して大切な遺品を任せられるでしょう。
遺品整理と不用品回収をまとめて業者に依頼したい場合は?
遺品整理と不用品回収を、まとめて同時にお願いしたい方もいるのではないでしょうか。ヤマトパートナーズが運営する「かたづけレスキュー隊」なら、両方まとめて依頼可能です。また、特殊清掃のサービスも提供しているため、故人の家がゴミ屋敷化していたとしても問題ありません。
かたづけレスキュー隊は大阪を中心に活動しており、関西エリアが対応区域となっています。見積もりは電話か訪問の2種類から選択でき、どちらも無料です。遺品が大量にあり親族だけで整理するのは難しい方、不用品の回収だけでなく買取もして欲しい方に推奨できるサービスといえます。
まとめ
突然の身内の不幸に戸惑い、何をどうすればよいのか分からず困っている方は多いでしょう。故人の遺品が思いのほか大量にあった場合は、遺品整理と不用品回収を両方提供している業者に依頼するのが一番です。業者に依頼すれば、故人の遺品が大量にあっても丁寧に整理・仕分けし、不用品回収までをスムーズに行えます。まずは無料見積もりを依頼し、利用を検討してみましょう。